怪談話型データベース
カイダンペディア
怪談は、消えては生まれ直す。
きさらぎ駅の前には神隠しがあり、コトリバコの前には供犠があった。
ここは、ネット怪談と伝承を「話型」で結び直す辞典である。
現代の遠野物語を、一話ずつ編んでいく。
目録
本編 ネット怪談・現代怪談
- INS-A01 きさらぎ駅 異界訪問譚 きさらぎ駅とは、神隠し譚が現代の様相を得て再演された事例である。
- INS-B01 コトリバコ 禁忌・呪具譚 古代の人身御供から令和の呪術廻戦まで、同じ文法で語り継がれてきた供犠の血脈である。
- INS-B01 リョウメンスクナ 禁忌・呪具譚 箱に書かれていた「両面スクナ」という名が何者を指すのかを教えたのは、名も知らぬ第三者である。匿名掲示板は、読者からの補足が詳細だったとき、真実味が増し、恐怖の黒が射干玉となる。
- INS-D01 交換だから 来訪・遭遇譚 異界から訪れ、富をもたらし、粗末に扱えば災いを為す。マレビトの三条件を満たす存在が、山向こうから毎日通学してくる。恐ろしいのはその子ではない。通わせている側である。
典拠 伝承の側
語彙 民俗のことば
- 外法箱 ネット怪談が生んだ架空の呪箱の列に、ただ一つ、本物が混じっていた。外法箱は、信濃の巫女が実際に背負って歩いた祭具である。
- 茨木童子 捨てられた鬼が、親の病を知って見舞いに戻る。異相の子の悲哀と、帰還の物語。
- マレビト 稀に訪れるものは、神である。富をもたらし、もてなせば幸を残して去る——ただし、粗末に扱えば災いをなす。
- 逆さ事 逆さにすることは、凶の徴ではない。日常の外側を作るための手つきであり、そこには神の宿も、死者の領域も、そして蘇生の呪術も含まれている。
- 酒呑童子 都を襲う鬼の代名詞。だがその名と髪型は、鬼が身体ではなく身分の呼び名であった可能性を示す。
- 真言立川流 その姿は、邪教と断じた側の筆によって伝わっている。立川流とは、批判者の記録のなかにだけ詳細を残した流派である。
── 以下、編纂中。週に一、二話ずつ増える。